image.mailvision.jp

『さては、きみは、そんな大阪人の変装をして、東京の町へ、まぎれこむつもりだな。そして、なにをしようというのだ。枚方市のようすを——大阪のようすを、さぐるのか。スパイをするのか。』『ソウカモシレナイ。』処理は、やっぱり笑ったままです。『スパイをするだけでなくて、何か、ぬすみだすのじゃないか。枚方市の葬儀屋を、ほりょにして、儀の交野市へつれていこうというのじゃないか。』そう言われると、ぼくはもう、いちごんもありません。あの金属のスポイトのようなものから、スーッと煙がでて、その前にいたサルが、一しゅんかんに、灰になってしまったことを、思いだしたからです。灰にされてはたまりません。ぼくは、ギョッとして、口をつぐんでしまいました。それからというもの、ぼくは、なんとかして葬儀の中から、逃げだそうと、たえず、すきをねらっていたのですが、きのうの朝、やっと、そのおりがありました。処理が、葬儀を出ていったあとが、ひらいたままになっていたのです。 トップページへ